学習のヒント

書籍の紹介 −教育・受験を考えるための−

◎2005.12.10 「カテゴリ2」に次を追加しました。
   西林克彦 『わかったつもり−−読解力がつかない本当の原因』

◎2005.6.23 「カテゴリ2」に次を追加しました。
   脇 明子 『読む力は生きる力』

◎2005.1.19 「カテゴリ2」に以下の3冊を追加しました。
   本多勝一    『中学生のための作文技術』
   銀林浩/編著 『どうしたら算数ができるようになるか[小学校編]』
   銀林浩/編著 『どうしたら数学ができるようになるか[中学校編]』

◎以前は下手な要約を試みていたのですが、帯や出版社の目録からそのまま頂戴したほうが簡潔で的確であると悟りました。安直ではありますが、以下の 内容紹介はほとんどが帯や目録からの転載です。ご承知おきください。

◆カテゴリ1:「教育危機」に関するもの◆

苅谷剛彦
『なぜ教育論争は不毛なのか
−学力論争を超えて』
(中公新書ラクレ、2003)
「ゆとり」か「詰め込み」か−−いつまで二項対立の愚を繰り返すのか?いつまで「左右対立」の図式に乗るのか?観念論を排しデータに 基づく政策科学を志す、まったく新しい教育論。
苅谷剛彦
『階層化日本と教育危機−
不平等再生産から意欲格差社会へ』
(有信堂高文社、2001)
「ゆとり」や「生きる力」を掲げた教育改革が、階層間の学習意欲格差を広げつつある現状で実証。
苅谷剛彦
『大衆教育社会のゆくえ−
学歴主義と平等神話の戦後史』
(中公新書、1995)
高い学歴を求める風潮と、それを可能にした豊かさに支えられ、戦後日本の教育は飛躍的な拡大をとげた。一方で、受験競争や学歴信仰へ の批判も根強くあるが、成績による序列化を忌避し、それこそが教育をゆがめる元凶だとして嫌う心情は、他国においてはユニークであるとみなされている。本 書は、このような日本の教育の捉え方が生まれた経緯を探り、欧米との比較もまじえ、教育が社会の形成にどのような影響を与えたかを分析する。
左巻健男・
苅谷剛彦編
『理科・数学教育の危機と再生』
(岩波書店、2001)
理科・数学の教育が十分でない子供たちが、将来どんな社会を作りうるのか?教育の危機が叫ばれる今、その本当の姿を捉え、制度上の問 題を明らかにし、学校現場での新しい取り組みなどの検討を通じ、教育の未来を考える。「あぶない」といわれる現状を直視し、教育の再生をめざして進む道を 探る。雑誌「科学」の関連エッセイ・論文を収録。
左巻健男
編著
『理数力崩壊−−
日本人の学力はどこまで落ちるのか』
(日本実業出版社、2001)
(目次)第1章「2006年の教育シミュレーション」、第2章「理数力は落ちているか?−−調査結果や報道に見る」、第3章「新しい 学習指導要領とその影響」、第4章「これからの日本をどうするか」
江沢洋
『理科が危ない
−明日のために』
(新曜社、2001)
円周率は3でよい!? 物理を履修しなくても理工学部に進学できる!? これでは日本の科学技術に明日はない。なぜこんな事態を招い たのか。どうすれば理科教育は再興できるか。科学エッセイストとしても知られる物理学者の、広い視野からの診断と批判。
江沢洋
『理科を歩む
−歴史に学ぶ』
(新曜社、2001)
夏目漱石、寺田寅彦、仁科芳雄、湯川秀樹、朝永振一郎、知への好奇心に燃え、理科の面白さを子供たちに伝えようとしていた人々。彼ら の足跡をたどり、あふれる情熱、豊かな発想や逸話をふりかえって、これからの理科=科学教育のあり方を考える。
毎日新聞
科学環境部
『理系白書
−この国を静かに支える人たち』
(講談社、2003)
日本の高度成長を支えながらも、文系優位の社会でかすむ理系。深刻な科学離れが叫ばれるいま、その地位、報酬、研究、カルチャー、教 育、結婚……すべてを浮き彫りにする。
広田照幸
『教育には何ができないか
−教育神話の解体と再生の試み』
(春秋社、2003)
「母性喪失」「青少年犯罪の凶悪化」「学力崩壊」など、ちまたに横溢する教育言説や教育論を検証。その分析と歴史や環境の視座から、 教育の目的と方法を問い直し、教育にできることとできないこと、すべきこととしてはならないことを区分けして、目指すべき教育の未来像に挑む。
小塩隆士
『教育を経済学で考える』
(日本評論社、2003)
「ゆとり教育」「学力低下」にゆれる日本の教育。もはや「理想論」を振りかざしている場合ではない!教育を経済学で考えると意外な真 実が見えてくる。これまでになかった、目から鱗の教育論!
中井浩一編
『論争・学力崩壊2003』
(中公新書ラクレ、2003)
「ゆとり」から一転、「学力向上」へ。『論争・学力崩壊』(2001年)刊行後、ますます白熱した論争は、文部科学省に政策転換を促 した。本書はその代表論文を精選。論者は和田秀樹、寺脇研、佐藤学各氏ら火付け人から『声に出して読みたい日本語』の斎藤孝氏、『本当の学力をつける本』 の陰山英男氏ら話題の人まで総勢20名。終章に苅谷剛彦『なぜ教育論争は不毛なのか』の一部を掲載。論争の見取り図を示した序章では、苅谷剛彦氏の言説と 行動に注目した分析がなされている。
中央公論
編集部・
中井浩一編
『論争・学力崩壊』
(中公新書ラクレ、2001)
惨憺たる「学力低下」の現状、「ゆとり教育」の是非…。教育界の古い左右対立の図式が崩壊し、多彩な論者によって闘われた学力崩壊論 争の必読論文を集めたベストセラー。論争地図を明示した中井浩一書き下ろしの解説「論争の背後にあるもの」を付し、ガイドブックとしても役立つ。攻める 「学力低下」論者と守る文部省のやりとりを収め、世紀末の論壇を揺るがせた巨大論争の全貌を明らかにする。もう「学力」は教育行政に任せて済む問題ではな い。

◆カテゴリ2:教育一般、学習法に関するもの◆

西林克彦
『わかったつもり
−−読解力がつかない本当の原因』
(光文社新書、2005)
わからない単語もわからない文法もなく、わからない部分はないように思うにもかかわらず、後から考えるとよくわかっていなかった−−という状態が、本書でいう「わかったつもり」。わからない部分があればすぐに深い読みに入ろうとするが、「わかったつもり」の状態では「わからない部分がない」がために、さらに読みを深めようという気が起こらない。したがって深い読みをするための大きな障害になってしまう。「わかったつもり」状態に陥るパターンの分析や、そこからの脱出法の検討も。
西林克彦
『間違いだらけの学習論
−−なぜ勉強が身につかないか』
(新曜社、1994)
せっかく覚えた歴史年表、三角関数、英単語も受験をすぎればすっかり忘れてしまうのはなぜ?教師や親が皆信奉している学習論のどこが 間違っているのか?効果的に学習して使える知識を獲得する方法は何か?認知心理学からの革命的な批判と提言。
西林克彦
『「わかる」のしくみ
−−「わかったつもり」からの脱出』
(新曜社、1997)
マゴの手は、孫の手ではない!わかったつもりが真の理解を妨げ、しばしば学習挫折の原因となる。主として文章理解にかかわる誤解の実 例をあげて「わかったつもり」から本当の「わかる」に至る道筋を懇切に説く。『間違いだらけの学習論』の姉妹編。
藤澤伸介
『ごまかし勉強』
(上)学力低下を助長するシステム
(下)ほんものの学力を求めて
(新曜社、2002)
日本の子どもたちの学力低下が指摘されている。しかしその主要な原因は、受験勉強でも授業時間の削減でもない。家庭、学校、教育産業 をも巻き込んだ、「ごまかし勉強を生成するシステム」にある。上巻では、その実体をデータで具体的に示しながら、なぜこんなことになったのかを明らかにす る。下巻では、「ごまかし勉強」の恐ろしい副作用をつぶさに検証し、どうしたら子どもたちがまっとうな学習を身につけ、学ぶ楽しさを味わえるようになるの か、主要な教科に即して詳しく解説する。
市川伸一
『勉強法が変わる本
−−心理学からのアドバイス』
(岩波ジュニア新書、2000)
「いくら勉強してもわかるようにならない」「ちょっとした問題でも間違えてしまう」としたら、勉強法に問題がないかな? 心理学の成 果をもとに、数学、英語、国語などの問題にそって、なぜつまづいてしまうのか、もっとよいやり方はないか、具体的にアドバイスします。自分にあった効果的 な勉強法をみつけよう。
武田忠
『学ぶ力をうばう教育−−
考えない学生がなぜ生まれるのか』
(新曜社、1998)
なぜ学校が面白くないのか。教科書と授業そのものが知的好奇心の芽を摘み、自ら考える力、学ぶ力をうばっているからだ!現在広く使わ れている教科書、模範的とされている授業を具体的に検証して問題点を逐一明らかにし、改革の方途を明解に説く。
平井雷太
『セルフラーニング
−−どの子にも学力がつく』
(新曜社、1990)
どの子もすすんで学び、必ず学力がつく。「教えない塾」10年の実践の末、「押しつけない・強制しない・命令しない」指導とプリント 学習のシステムがこの夢を現実のものに。画期的学習法「セルフラーニング」のノウハウと魅力のすべてを惜しみなく公開!
工藤順一
『国語のできる子どもを育てる』
(講談社現代新書、1999)
本を読まない、作文が書けない子どもたち−−その「失語」的状況の中で、読むこと・書くことをどう教えたらいいのか?本当の国語力を 引き出す実践的で効果のある方法を説く。
工藤順一
『論理に強い子どもを育てる』
(講談社現代新書、2003)
「論理」を「屁理屈」ととらえている大人は多いが、論理力とは相手をことばで納得させる説明能力である。子どもの論理力を引き出す実 践的で効果のある方法を説く。
牧野剛
『河合塾マキノ流!国語トレーニング』
(講談社現代新書、2002)
カリスマ「現代国語」講師が集大成した圧倒的方法論を一挙公開。コード読み、「ウロボロス型」の論など、国語力を鍛える目からウロコ の技術!
大島靖彦+
霜栄+
小林隆章+
野島弘之+
鎌田真彰
『駿台式!本当の勉強力』
(講談社現代新書、2001)
英国数社理すべておまかせ!人気・実力抜群の名物講師五人が初めて開かす、「一生役に立つ」勉強法の極意。
三池輝久
『学校を捨ててみよう!
−−子どもの脳は疲れはてている』
(講談社+α新書、2002)
不登校は「心理的な問題」ではない。中枢神経機能障害、免疫機能障害などを伴う重い病気なのだ。無理に学校に行くことで、精神を崩壊 させてしまう危険がある!!
瀧井宏臣
『こどもたちのライフハザード』
(岩波書店、2004)
豊かなはずのこの国で、いきいきとした日々の暮らしも、すくすくと育つための社会基盤も奪われ、心身の異変に苦しんでいるこどもた ち。その生活破壊=ライフハザードの驚くべき実態を丹念な取材から明らかにし、再生の可能性を探る迫真のルポルタージュ!
本多勝一
『中学生からの作文技術』
(朝日選書、2004)
上手な文章、美しい文章を書くには才能が必要だ。だが「わかりやすい文章」を書くには才能は必要ない。だれでも習得できる「技術」が必要なのだ。新聞記者として三十余年、蓄積してきた作文の「技術」を余すところなく披露したロングセラー『日本語の作文技術』『実戦・日本語の作文技術』から、言葉の順序、句読点の打ち方、漢字や助詞の使い方など、最低限これだけ習得すればいい部分を抽出。本書の内容を習得すれば、中学生から高校生・大学生・大人にいたるまで、読み手にわかりやすい、誤解されづらい文章が書けるようになる。
銀林浩/編著
『どうしたら算数ができるようになるか[小学校編]
−−お母さんとお父さんの教育相談』
(日本評論社、2001)
子どもから「算数を教えて」と尋ねられたとき、手助けとなる本がほしい。「何のために算数を勉強するの?」と訊かれたら、どう答えよう?−−お母さん・お父さんたちの切実な要求に、ベテラン教師たちが懇切に応える。
銀林浩/編著
『どうしたら数学ができるようになるか[中学校編]
−−お母さんとお父さんの教育相談』
(日本評論社、2001)
中学生の子どもに数学を教えるとき、どこが大切なのか、どこでつまづきやすいのか、長年にわたる豊富な経験をもとにベテラン教師たちが懇切に説明した、お母さん・お父さんや現場の先生たちのための心強い虎の巻。
脇 明子
『読む力は生きる力』
(岩波書店、2005)
子どもが本を読むことの大切さは誰もが口にするが、つきつめて考えると、それはなぜなのか、心底から納得できる答えを得るのは案外むずかしい。長年、大学生を教え、「子どもの本の会」を主宰してきた著者が、このテーマに真正面から取り組み、たどりついた成果を、講演のようなやわらかい語り口で説く。

◆カテゴリ3:予備校から教育を論じる◆

牧野剛
『新版 予備校にあう』
(風媒社、1999)
若者たちがなぜこんなに魅了されるのか。教室は常に定員の600%の超満員。共通一次試験問題的中など数々の話題をまきおこす予備校 界のスーパースターが、現代の教育・文化・思想状況と風俗をなで切りにし青春の極限点をひらく絶対面白生録激本を復刊!
牧野剛
『されど予備校
−−予備校から世界を覗る』
(風媒社、1999)
21世紀の“予備校”とは何か−−?予備校生に圧倒的人気を誇るスーパー講師の最新作。教育の荒廃、社会規範の無意味化の時代に漂流 する、若者たちへの激烈なエールを込めた“辻説法集”。マンガ家・石坂啓との“学校”をめぐる対談を収録。教育無力化の時代を大喝する快著!
牧野剛
『浪人しないで何が人生だ!』
(学研、1996)
成功する浪人生活の過ごし方。現役生にも役立つ人気講師の「道草のすすめ」。
丹羽健夫
『悪問だらけの大学入試
−−河合塾から見えること』
(集英社新書、2000)
全国の主要大学の入試問題を徹底調査、検証しながら、悪問の増加傾向と学力低下の根底に横たわる日本の教育上の様々な問題を解き明か す。公教育から一歩引いた、自由な空間である予備校の窓から見える21世紀の日本の教育を提言する。
丹羽健夫
『眠られぬ受験生のために』
(中央公論社、1994)
河合塾の受験生向け月刊情報誌の巻頭に書かれたエッセイを収録。イラストは沢野ひとし。

◆カテゴリ4:その他 若者に薦めたい本◆

暉峻淑子
(てるおか
 いつこ)
『豊かさとは何か』
(岩波新書、1989)
モノとカネがあふれる世界一の金持ち国・日本。だが一方では、環境破壊、過労死、受験戦争、老後の不安など深刻な現象にこと欠かず、 国民にはゆとりも豊かさの実感もない。日本は豊かさへの道を踏みまちがえた、と考える著者が、西ドイツでの在住体験と対比させながら、日本人の生活のあり 方を点検し、真に豊かな社会への道をさぐる。
暉峻淑子
『豊かさの条件』
(岩波新書、2003)
効率と競争の追求によって泥沼の不況から抜け出そうとする日本社会。だが、リストラ、失業、長時間労働、年金破綻など、暮らしの不安 は募るばかりだ。子どもの世界も閉塞をきわめている。著者のNGO活動の経験をふまえて、真に豊かな社会をもたらす互助の関係性をいかにして作るかを考え る。前著『豊かさとは何か』の続編。
小宮山宏
『地球持続の技術』
(岩波新書、1999)
地球温暖化、化石資源の枯渇、廃棄物の大量発生−−破局が待つ地球の近未来に対して、技術には何ができるのか。4分の1のガソリンで 走る自動車や5倍の効率のエアコン、太陽電池の可能性などを検討し、2050年までにエネルギー効率3倍増、自然エネルギー2倍増をめざすビジョンを提 出。地球を持続させる完全循環型社会への道を示す。
鎌田慧
『現代社会100面相』第3版
(岩波ジュニア新書、2000)
いま日本にどのような問題が起こっているか。真に人間的な社会を築いていくために、現実にどう目を向けたらいいのか。大不況、IT、 少年犯罪……加速度的に崩壊・再編が進む日本社会の様相を100項目に要約して鋭く分析。社会のすみずみを歩いてきたルポライターによる定評ある「現代社 会」入門。
永井均
『<子ども>のための哲学』
(講談社現代新書、1996)
自分ひとり裸一貫で哲学することのすすめ。なぜ僕は存在するのか。なぜ悪いことをしてはいけないのか。この二つの大問題に答えはある か。脳に汗して考え、自分の答えを見つけるプロセスを語る。
M.J.アドラー
C.V.ドーレン
『本を読む本』
(講談社学術文庫、1978)
本書は、1940年米国で刊行されて以来、世界各国で翻訳され読みつがれてきた。読むにあたいする良書とは何か、読書の本来の意味と は何かを考え、知的かつ実際的な読書の技術をわかりやすく解説している。初級読書に始まり、点検読書や分析読書をへて、読者を積極的な読書へと導く。単な る読書技術にとどまることなく、自らを高めるための最高の手引書。外山滋比古・槇未知子 訳。