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『神谷塾だより』から 2007.1.15〜
◆カバンに新書を一冊 【第112号:2007年10月23日発行】(第82号の記事を一部修正)
本を読め読めとご両親にも、学校の先生にも、あげくに塾でも言われるけれど、いったい何を読めばいいのだろう。かなりの人がそう思っていますよね。あるいは、ベストセラーと呼ばれるものはよく読んでいるけれど他の本には手がつかない、という人もいるでしょう。そこで<新書>のすすめです。
ともかく書店に行ってみるというのは本探しには有効な方法だ。琴似2-7の 「くすみ書房」 に行くと、各出版社の文庫がずらりと並んでいるし、「中学生はこれを読め」 というコーナーがある。学習参考書や雑誌やマンガのコーナーにしか足が向かない人にも、大いに参考になるはず。
ところで、入試の現場で初めて目にする文章を読み、理解し、設問に的確に答えるには当然日本語の能力が必要で、日常的に活字に触れる生活をしている人とそうでない人とでは能力に差があるのもまた当然。特に<評論>(中学生的に言えば<説明的文章>)を読みこなすには、そういうタイプの文章を日ごろから読むようにして、言葉の力を磨いておく必要がある。そこで新書が役に立つのです。また、視野も広がる。
新書では、著者が得意とするジャンルの注目すべきテーマがコンパクトに論じられているので、論理を追う練習になるし、あるテーマについてザッと知りたいときには非常に役に立つ。学者と呼ばれる人たちの中にも、何か新しいことを勉強するときは新書からという人は少なくないようだ。君たちも自分の興味をひくタイトルの本を何冊か仕入れてみよう。
ある程度大きな書店なら必ず新書のコーナーがある。講談社現代新書・岩波新書・中公新書などが見やすく並んでいる。はじめは岩波ジュニア新書や講談社ブルーバックスが手に取りやすいだろう。また、理論社から出ている 「よりみちパン!セ」 のシリーズは他社にない興味深いテーマを用意している。
高校生の場合、評論を読みこなすにはそこに登場する術語に慣れておく必要があり、理解の鍵となるのはしばしば哲学の術語であったりする。だから哲学の入門書にあたっておくのも重要だ。その入門書にはぜんっぜん入門らしくないムツカシイ本も多いが、講談社現代新書には 『子どものための哲学』 『哲学の謎』 『じぶん・この不思議な存在』 など、読みやすい本がいくつもある。
なお、<いつ読むか>については、列車や地下鉄で通学している人はその時間が絶好。徒歩・自転車の人は就寝前あたりがいいかも知れない。高校では朝読書の時間を設けているところも珍しくなく、(10分かそこらで終わってしまうところが残念だが)それぞれの生徒が新書を持ってきて読書にいそしみ、受験にも成果をあげているそうである。
◆中学生のテスト勉強 【第106号:2007年5月30日発行】
1学期の定期テストが近づいてきました。毎年5月はこれといった行事もなく、授業はたいして進みもせず、何気ない毎日が風のように過ぎてゆくだけ。でもテストはいつのまにか(!)やってきて、試験範囲が出ると同時に授業がバビューンと加速したりもする。満足のいく成績を上げられるよう、合理的に準備を進めよう。
【全体のこと】
・まず、学校のワークブックの試験範囲の部分をきちんと仕上げること。次に塾のワークも同様に仕上げていく。
・これまでにやったワーク類の見直しをしよう。その中には、神谷やスタッフの先生がマルを付けているものが何冊かあるだろう。最初は赤色の細いマルとバツ、自力で直した後は赤色の太いマルとバツ。さらに先生が一緒に解いたり解説をしたりした後は青色の細いマル・バツ、それでもまだ間違っていたものには青色の太いマル、という具合に、段階ごとに 赤細→赤太→青細→青太 と色と太さを変えています。さて、赤細か赤太のマルがついているものは自力で正解にたどりついたものだから、そこはまず理解できていると思っていいだろう。しっかり復習するべきなのは、青細と青太のマル。特に青太のマルがついているもの。それはそのとき自力では全然できなかったものなのだ。今なら自力で解けるだろうか?そのときはなぜ解けなかったのだろうか?…そこを確認しながらノートか何かにやり直してみるといい。眺めているだけではダメです。
・塾のワークが仕上がった教科から、仕上げ学習用のプリントを渡しましょう。それで実戦的に勉強してもらいます。
【数学・英語】
・明日が試験だというのに数学や英語のワークをやっているようでは、結果はもう見えている。そういう事態を招かないようにするためにも、日ごろからこの2教科は先取り学習をしているのです。1週間前にはやるべきことが終わっているように。
【理科・社会・国語】
・ふだんは数学・英語に時間をかけている分、テスト前には理科・社会・国語に重点を置いて、3日前までに仕上げよう。
・ワークブックやプリントをやっていればいいというものではない。ワークは所詮(しょせん)はワーク。プリントも所詮はプリント。基本は教科書(あまり頼りにならないが…)とか参考書なのである。特に理科・社会は、問題を解くだけでなく、一項目1ページと決めてノートやレポート用紙にまとめをしてみよう。試験の全範囲をまとめ直すようなことをすると絶対に時間が足りなくなるので、難しく感じたところとか、小テストであまりできなかったところというように、がっちり勉強したほうがよさそうな部分に絞ってやってみよう。
・「まとめの方法」 については詳しく書くと長くなるので、ひとことだけ。何も見ないで書く。そうやって頭の中の引出を整理するのである。「何か見なければ何も書けない」 のであれば、頭に何も入っていないのであるから、まとめをするレベルではないわけだ。ノートを取りながら、教科書や参考書をよく読みなさい。
・教科書に蛍光ペンで線を引く必要はない。教科書に線を引くのは勉強をするフリをしているだけだ。線を引く代わりに、ノートに書いて書いて、書きまくれ。「ノートを汚して教科書を汚すな」 と、『ドラゴン桜』 の柳先生も言っている(単行本では2巻)。
【技能教科】
・試験の前日には、そんなにあれこれやる時間はない。技能教科が手つかずに近い状態で残っているだろうから、教科書やノート・プリントなどの見直しをしておこう。通知表の成績に占めるペーパーテストのウェイトが大きくない教科も、手を抜いてはだめ。その教科の先生に「こいつ、手を抜いたな」と思われないように。
◆姿勢を正しく 【第105号:2007年5月1日発行】(第73号の記事を一部修正)
いま現在の自分の姿をちょっと確認してみてください。
・イスに浅く座って、ふんぞりかえっていたり
・膝をガッと広げていたり
していませんか。思い当たった君。今から心がけて、正しい姿勢で座ろう。姿勢が悪いと血行が悪くなり、疲れやすいはず。神経系統における信号の伝達にも支障がありそうだ。とすると、連続して勉強に集中できる時間も違ってくるだろう。<正しい姿勢>のポイントは
・イスに深く座り
・背筋を伸ばし(骨盤の上に背骨を垂直に立てる感じ)
・膝をそろえる(内腿の筋肉を使う)
といったところであろう。君たちはイスに座っている時間が非常に長いのだから、しばらく毎日意識してみると改善も早いはず。「自分の姿勢はいま美しいか?」と、ときどき気にするといい。
それから、脚を組んでいる人。脚を組む習慣は長期的に骨盤や腰の関節をゆがめ、背骨が曲がったり、広がった骨盤に内臓が落ち込んだりして、結果として体型が崩れたり肥満を招いたり(!)するらしい。左右の脚の長さが違ってきたり、女性の場合は出産にも支障をきたすという。…というわけで、気分転換程度ならいいが、脚を組みっぱなしにするのはやめよう。
ヒトの身体は<直立歩行>という大変難しい運動を可能にするために絶妙のバランスを保っている。骨格が正常であれば筋肉は骨格を動かすことに「専念」できるので、柔軟性を保つことができる。しかし骨格にゆがみがあると、全身のバランスを崩すまいとして一部の筋肉が慢性的に緊張する。それで凝る。肩凝りや膝痛のある人はたいてい腰のあたりに問題があり、それが根本の原因で肩が凝ったり膝が痛かったり、脚や腕がしびれたりするようだ。
ついでに、歩きかたについても言っておこう。ポイントは
・足首を柔軟に動かし
・足の裏で床や地面をしっかり蹴って(足をひきずらない)
・適正な歩幅で(無理のない範囲で、できるだけ大きく)
・左右の足の軌跡が直線になるように(弧を描いてはだめ)
といったところ。座る姿勢と同様、「美しく歩いているか?」が目安になるはずである。
姿勢を意識することは、とても重要だ。座りかたや歩きかたが悪いと長期的に腰や膝を痛める。身体の軟らかいうちは平気でも、放置すると早ければ二十代で、遅くとも中年になったころ、辛いことになるだろう。今から注意するのに越したことはないのです。
◆眠れぬ夜のために【第99号:2007年1月15日発行】(第86号の記事に加筆修正)
受験を控えている人は、この先体調を崩さぬよう十分注意し、万全の構えで試験場へ行けるよう備えてほしいものです。−−しかし。試験前夜となり準備は万端、あとは寝て起きて試験場へ行くだけだ!となっていざ床へ就いてみると「ぜんぜん寝つけない!…」ということが起こりえます。寝つきの良さに自信のある人もそうでない人も、こればかりはその時にならないとわからない。そこで、眠れなかったらどうするか? をアドバイスしておこう。
まず、「眠らなくたって平気だい」 と自分に言い聞かせること。−−ああ、やっぱり緊張して眠れないんだ。わたし(おれ)って、意外に繊細…とでも考えて、そのまま朝まで目を閉じていよう。それだけで頭や身体は休まるし、朝までにどこかで多少は眠っているものです。まちがっても、起き出して気休めの勉強など始めてはいけない。そんなときに限って調子が出てしまい、朝まで勉強し続けてしまって、本来起きるはずの時間になったら猛烈に眠い!などという事態になるのは絶対にまずいのだ。軽い飲食も、程度にもよるが胃が休まらなくなるのでなるべく避ける。横になったまま、懐かしい友達のことでも思い出しているのがいいだろう。そのうちに、きっと眠りに落ちるはず。
仮に、眠れなかったり熱があったりして体調がベストでなくても、大丈夫。人間、大事な勝負のときにはどうにかするものです。神谷のとおーい昔の経験では、1浪のときの共通一次試験(いまのセンター試験)の前夜にプレッシャーで全然眠れず、おまけに試験会場までのバスで具合が悪くなったりして、さんざんなコンディションでした。が、試験が始まってみると案外シャンとするもので、まともな成績だったのを憶えています。