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『ポケット図解 身のまわりで学ぶ生物のしくみ』

今日は本のご紹介です。
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Wisdom96 監修、青野裕幸・桑嶋幹 編著(秀和システム 税込1470円 )
スーパーマーケットに並ぶ野菜や魚、肉などいろいろな食材について考えながら、生物のしくみをやさしく解き明かします。全体は、第1章が「野菜・果物売り場をのぞいてみよう」で、以下第4章まで、魚売り場・肉売り場・その他の売り場という章立てになっています。私が目を引かれた項目をちょっと挙げてみましょう。
  野菜のからだはどの部分?--根、茎、葉、花、どこを食べているのか
  トウモロコシのヒゲは何?--粒の数とヒゲの数の関係
  銀杏は太古からの贈り物--イチョウの不思議な生殖方法
  サケの卵の名前は何?--筋子とイクラの違い
  砂肝って鳥にしかないの?--胃の中の石が歯の代わり
  「豚肉はよく火を通して」は正しいの?--豚肉と寄生虫
  ハラミ、サガリってどこの肉?--横隔膜のはたらき
  水田のイネは野生でも育つの?--人に都合のいい特徴をもつ栽培イネ
私は生物があまり得意ではないので、このように身近なところから導入してやさしく解説してくれる本はたいへんありがたいのです。北海道に住んでいながら筋子とイクラの違いを気にしていなかった私は、本書で不勉強を思い知らされました(笑)。また、ハラミとサガリはどちらが横隔膜で、もうひとつはどこだっけ…とずっと気になっていましたが、どちらも横隔膜でした(笑)。
本書は中学生の知識があれば十分読んでいけますので、中学生の方やそのご両親に特にお勧めしたいですね。たとえば野菜・果物の章を読んでいくと、中学理科で植物について学ぶ内容がたくさん出てきます。実は、当然といえば当然のことなんですが、ふだん食べている野菜や果物はもちろん「植物」で、理科の学習内容と別の世界のものではありません。それなのに、「野菜や果物にもあてはまることを理科で勉強している」ということをふだん意識できずにいて、そのために自分の目や手(それに歯)で実地に学ぶ機会をみすみす失っているお子さんが、少なからずいるように思います。学習内容と生活との“断絶”とでも言いましょうか。
編著者の青野さん・桑嶋さんは『新しい科学の教科書』の執筆陣で、青野さんは北海道の公立中学校の理科の先生です。青野さんのお話では、ふだん授業で話している内容も盛り込んで、内容を精選のうえ、中学生にも読めるようにと考えながら書かれたとのことです。
「Wisdom96」は,青野さんらが中心になって1996年に立ち上げた,北海道の教員を中心とした理科のサークルです。理科に関係するいろいろな話題や資料が
  http://wisdom96.com/
にありますので,一度訪訪れてみてはいかがでしょうか。

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