石川雅之『もやしもん』1~8巻(講談社)をやっと読みました。漫画全般は映画と同等以上に好きですし、この作品の存在を知ってからずっと気になっていたのに、今になってようやく、です。古本屋で見つけたら買って読むんだ~と呑気に構えていたら、全然ないんですよね。持ってる人は手放さないということでしょうか。
ある日やっと1巻を見つけて買って読んだら、これが大層面白かった。物語も面白いんですが、菌類について俄然興味が湧き、のめり込みました。欄外の注が充実していて、それをきっちり読もうとするものだから1冊読むのにすごく時間がかかります(笑)
続けて妻がやはり古本屋で2・3巻を見つけて購入してきましたが、それきり見つかりません。ならば、とネット書店で探したら安いのがちゃんとあり、送料と合わせても古本屋に足を運ぶのとそんなに変わらない値段で4~8巻も手に入りました。早くそうすればよかった。(アホだな~)
読んでいて飽きないのは登場人物たちがいいからというのもあるでしょうね(※1)。舞台となっている某農大には可愛い女子学生も、昔はよくいたお馬鹿な男子学生も大勢いて、何やら懐かしささえ覚えます。その一方で菌類や発酵・醸造に関する深~い語り。農学に向けられる教授や学生の真摯な姿勢とパワーには圧倒されます。
この本の影響で、農学部とか農大というのもいいな~と思い始めているこのごろです。ここに描かれている素朴で充実した大学の様子というものを見てもらうのもいいだろうと思いまして、自宅用とは別に塾の書棚にワンセット置くことにしました(※2)。これもネット書店でまとめ買いしたものです。物語のかなりの部分がサケ関係なのが小中高生にはちょっとアレかなとも思いますが、学問とは例えばこんなあり方をするんだという見方をしてもらえればいい。それよりも何よりも、物語が面白いだけでも十分に価値はあります。
※1 私は樹(いつき)教授の語りがとても好きですし、学生を導くというのはこういうことなのかと納得させられることも多い。ですが、それ以上に1年生の及川がダントツに好きですね~(笑)
※2 以前には三田紀房『ドラゴン桜』全21巻を、やはり自宅用のほかに塾にも置きました。
『もやしもん』