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洋楽のすすめ(36) PAUL McCARTNEY : HERE TODAY

(2020年10月19日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)

ジョン=レノン没後40年に寄せてもう一曲。P. マッカートニーの作品で、1982年(ジョン死去の2年後)のアルバム『タッグ・オブ・ウォー』に収録されている。

「あまりにも身近なことだから、ジョンのことは歌にしないと思っていた。なのにふと気がついたら、ギターを持って曲を作っていた」と本人。「彼に言えずにいたことをすべて託そうとして」書いたということである。じっさい、2人の間でしか通じない言葉がそのまま歌詞になったかのような箇所もあり(What about…で始まる2つのパラグラフなど)、意味を細かく取ろうとするのは野暮というものかも知れない。

(以下は山本安見氏の対訳を参考にしました)

And if I say I really knew you well
What would your answer be?
If you were here today ①
Ooh, ooh, ooh, here today

君のことをよく知ってると言ったら
君は何と答えるだろう
もしも今ここに君がいたら
今 ここに

Well, knowing you ②
You’d probably laugh and say
That we were worlds apart ③
If you were here today
Ooh, ooh, ooh, here today

そう 君のことだから
たぶん笑ってこう言うだろう
僕らは全く別世界の住人だ と
もしも今ここに君がいたら
今 ここに

But as for me ④
I still remember how it was before
And I am holding back the tears no more ⑤
Ooh, ooh, ooh, I love you, ooh


だけど 僕はどうかと言えば
昔のことを今もよく憶えている
もう涙を堪えるのはやめたんだ
君を愛してる

What about the time we met?
Well, I suppose that you could say
That we were playing hard to get ⑥
Didn’t understand a thing
But we could always sing


初めて会った頃はどうだったろう
君はこう言うのじゃないかな
僕らはがむしゃらにプレイしてた
何もわかっちゃいなかったけれど
いつだって歌うことはできた

What about the night we cried?
Because there wasn’t any reason left to keep it all inside
Never understood a word
But you were always there with a smile


一緒に泣いた夜もあったっけ
心に秘めておく理由なんて何ひとつなかったのだから
ただのひと言も理解できなかったけれど
君はいつも笑みを浮かべてそこにいた

And if I say I really loved you and was glad you came along ⑦
Then you were here today
Ooh, ooh, ooh, for you were in my song ⑧
Ooh, ooh, ooh, here today


君を心から愛していた 一緒にやれて嬉しかった と言ったら
そして今ここに君がいたら (君が何と言うか、わかる気がする)
君は僕の歌の中にいたのだから

① if +過去形(+ would ~)は仮定法過去。現在の事実に反する仮定を表す。
② knowing は分詞構文という用法で、ここでは理由を表す。「僕は君のことをこのように知っているから」といった意味。
③ world は非常に大きな量。 worlds apart で「(考えなどの点で)非常にかけ離れて」。
④ as for …で「…について言えば」。
⑤ hold back は「(感情などを)抑える」。 no more は「これ以上は~しない」。
⑥ to get は play hard の目的で「栄光か何か?を手にするため」であろうか。 play hard to get には「(主に女性が、相手の気を惹くため)わざと冷たくする」という意味があるのだが、どう考えてもここでは違う。
⑦ come along は「(…と)一緒に来る・行く」。
⑧ for は接続詞。理由を表す。

上記アルバムでは弦楽四重奏を加えたアレンジになっている(たとえばこちら)。ライブではギター弾き語りをするのが通例のようである(たとえばこちら)。

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