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大人もしているかも知れない理科・社会の勘違い(1) 気象衛星とアメダス

【画像は小学理科の教科書,啓林館『わくわく理科5』p.86より】

小5理科の単元「天気の変化(1)(2)」で扱う内容です。テレビの気象情報でもお馴染みです。

気象衛星の名称はひまわり9号。1977年の初代「ひまわり」から数えて9代目。宇宙(上空約36000 km)からの雲画像など(*1)を電波で地上に送ってきます。静止衛星といって,地球の自転と同じ速さ・向きで地球を回っているので,地上からはある位置(*2)に静止しているように見えます。人工衛星ですから宇宙にいるし,雲画像は宇宙から見たもの。ここを間違うことはないでしょう。

  *1 他に火山の噴煙や火山灰,エアロゾルと呼ばれる大気中の微粒子なども観測。
  *2 「ひまわり」は日本の秋田市などと同じ東経140度の赤道上空。

では何を勘違いするのかというと,アメダスのほう。教科書でテレビでも気象衛星の雲画像と一緒に出てくるので,「アメダスのデータも気象衛星で観測したものだ」と思い込みがちなようです。

えっ,違うの?と思った方。よくこの記事を見つけてくださいました。

アメダス(AMeDAS)とは「地域気象観測システム」であり,英語名「Automated Meteorological Data Acquisition System」(自動気象データ収集システム)の頭文字をとった略語です。地上の約1300箇所に置かれた計測器で,気温・降水量・風向・風速・湿度・日照時間などの観測を自動的に行い,データはインターネット回線で気象庁へ送られています。

【画像は気象庁のウェブサイトより】

というわけで,アメダスのデータは地上で取ったものです。各地の気温や降水量などは地上でなければ測定はできませんよね。気温なら上空からでもわかりそうですが,上空から測れる温度は(たぶん)地表の温度で,気温とは異なります。 私の身近にいる大人にも上の勘違いをしている人がいたので,小学生ならなおのことでしょう。教科書にも説明はありますが,教科書の説明は図のキャプション(字が小さい)なので注意して読まない子も多そうです。

気象衛星は宇宙から。アメダスは地上から。ここを押さえておけば大丈夫。

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