参院選によせて | 札幌西区個別指導学習塾・家庭教師 | 神谷塾|札幌西区の個別指導学習塾・家庭教師なら神谷塾

学習のヒント

参院選によせて

【『神谷塾だより』第80号(2005年9月12日)の記事「衆院選によせて」を修正】

参議院議員選挙がありました。君たちの多くにはまだ選挙権がないのだし、今回はとりわけ争点が見えにくかったから、関心を持てなかったかも知れませんね。無理もないとも思います。ただし、選ばれた議員は税金から多額の給料を受け取り、国会の議決に関わり、大臣をやったりもして、政治を動かしていきます。慎重に選ばれねばなりません。

だから「この人に政治をやってもらいたい」と思う人を選ぶべきだし、そのために選挙をするわけですが、このところどの選挙でも、政治を任せたいと思わせる人物が候補者の中にめったにいません。“選べない“選挙になってきているのです。それで神谷は毎回困っています。お母さん・お父さんも困っているのではないでしょうか。

さて、そこで君たちだが、こういうときこそ「どの候補者が議員によりふさわしいか」を、新聞の情報などを頼りに判断する練習をしてほしい。有名かどうかだけで決めてはいけない。一方、自分の考えにいちばん近い人(政党)に投票するのも場合によりけりだ。私(神谷)はかつて青年のころによくそういう投票をしていたが、中年になってそれではダメだとわかってきた。当選の見込みが全くない人に入れても、その一票は「死票」となってしまう。当選させたくない人物を利するだけなのだ。投票に行かないのも同じ結果を招くことになるだろう。それならば、当選しそうで、かつ比較的まともな候補者に入れたほうが、より望ましい政治が行われる可能性が大きい。投票というのは難しい、君たちの言葉で言えば「ビミョー」な行為なのである。

君たちがやがて社会の一員となるときまで、ぜひ憶えておいてほしいことがある。社会を誤った方向へ進ませないための基本中の基本は、ひとりでも多くまともな人物を議会(国会・道議会・市議会)へ送り込むことなのだ。このおよそ70年というもの、選挙権を持つ一人ひとりがずっとそれを心掛けてきていたら、日本は今ほどひどいことにはなっていなかったはずなのだが。

候補者のうち、どの人物がよりまともか。これを判断するには、広い意味での<学力>が必要だ。政治や経済、社会の現状と未来のことを広く深く考える努力をしなくては、誰に投票すべきかわからない。自分のためにも、子孫の幸福のためにも、勉強しなくてはならないのである。

(話は急におおげさになるけれど)君たちは、もしかしたらウクライナとかアフガニスタンとかシリアとかの、日常的に生命の危機にさらされる地域に生まれていたかも知れないのに、たまたま日本に生まれた。爆撃や地雷や飢餓や凍死の心配をすることなく学業に専念できている、この幸運を生かそう。今のうちにできるだけ力をつけて、青年と呼ばれる年齢になったときには世界中の仲間の役に立つ方向を向いて行動してほしい、と強く願う。選挙権を得たら投票に必ず行くのはもちろん、よく考えた投票をするのもそのひとつである。

«

お電話でのお問い合わせ

  • アイコン011-667-5670

メールでのお問い合わせ

アイコン 24時間受付中