まとめの方法|札幌西区の個別指導学習塾なら神谷塾、高校生・中学生・小学生

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学習のヒント

まとめの方法

理科や社会科は、内容によって得意・不得意があるのが普通です。
不得意の克服のために新しい問題集を買って始めるという方法もありますが、これは実はよくないのです。

勉強が足りない状態で似たような問題に何回挑戦しても、解けるものは解けるし、解けないものはやっぱり解けません。
それよりも、解けない問題とその周辺を紙に書いて整理すれば、ぐんと効果が上がるはずです。

…ということを中3生にはよく話すのですが、「まとめ」に関しては様々なノウハウがあり、とても一度では話し尽くせません。
また、文章にしておけば塾生諸君のすべてに役立つはずです。
そこで「まとめ」に関する様々な工夫を紹介します。

授業風景

紙とエンピツ

用紙

「まとめノートを作る」のが目的であれば、ルーズリーフが便利です。
ファイリング用の穴は開いているし、ページの並べ替えや差し替えが簡単で、紙も無駄にならない。
ただし、まとめの目的はキレイなノートの作成ではなく、「頭を整理する」ことのはずです。
ですから、「テーマ別に大事なことを書いた紙が束になっている」状態を想定して始めるのでも十分です。初めは数枚の紙をクリップで留めておく程度でも、それは立派な成果です。
むしろ「量が増えてきたし、そろそろファイルしておくか」という段階になってから、おもむろに適当なバインダーを買ってきたりするのがいいと思います。
用紙はノートの断片・レポート用紙・グラフ用紙…とばらばらでいいが、大きさ(B5とかA4)は同じにしておいたほうが便利です。
実は、罫線も方眼もない、コピー用紙のような<真っ白な紙>が最も優れているのかも知れない。
(詳細はその2:「何も見ずに書く」で)

用紙

筆記具

カラフルに書くのは楽しい。「重要語は赤で」と決めてやるのもいいでしょう。
しかし、そこをぐっとこらえてエンピツだけ(黒一色)でどんどん書いていくことをおすすめします。
今整理しようとするのは他でもない自分自身のアタマのためであり、誰かに仕上がりを評価してほしいからではないはずです。
キレイに書こうとすると時間がかかるわりにたいした勉強になっていないことも多い。
また重要語を色分けするにしても、レベル別に赤・青・緑などと決めると逆に「これはどの色がふさわしいだろう」などと要らぬ気づかいをすることになります。
そうでなくともペンを持ち替える際に思考が寸断されてしまいます。
そもそも重要度“赤“のものはもう頭に入っているだろうし、むしろ頻出ではないが理解不足でキケンな感じがするものを赤字にすべきなのです。書き始めたらなるべく中断せずに書けるだけ書く。
「ここがわかってなかった」とか「いつも間違える」という箇所には下線を引けば十分で、着色はあとですればいいことです。

筆記具

何も見ずに書く

たとえば、古代から現代までの中国と日本との関係を1枚の紙にまとめようと思ったとき何を用意しますか?
教科書、参考書、歴史資料、用語集…と、とりあえず全部広げてみますか?
勉強している気分にはなりますね。しかし、仕事ははかどるだろうか。

前回書いた、紙とエンピツ。最初はこれだけでいい。
紙はなんでもいいが、できればコピー用紙のような罫線も何もない真っ白な紙。
どこからでも、体裁を気にせずにとにかく書き始められます。
これでまず30分勝負してみましょう。自分の頭にあることがらを絞り出してみるのです。

レイアウトとしては、古いほうを上にして縦に並べるのがよさそうです(紙を縦に使う場合)。
中国のほうが先輩だから、殷から順に王朝名を書いていきます。
次は周。すぐに春秋戦国時代になって、次は秦、すぐに漢。前漢と後漢の間は何だっけ?…そこは空けておいて、後漢の次に三国時代と書く。
隋・唐の前は何?また空白。でも構わずに進めます。
日本との関係が記録に残るのは前漢からです。
前漢の横に「100余国」などと書きます。
後漢の横に「奴国から使節」、三国の横に(魏)として、「邪馬台国から使節」。
中国の王朝が元・明・清と続くころは、大雑把に言って鎌倉・室町・江戸と対応している(「大雑把に」、だよ)のでだんだんやりやすくなるが、内容が多いので大変です。
元なら元寇を書かないわけにはいかないが、すると朝鮮半島が高麗だったことも書きたくなります。(ここで「そうだな」と合点がいかない人は、勉強しよう!)

やがて、未完ながら日中の外交史ができあがります。
何も出てこなくなったら、そこが今のところの限界(=実力)です。
ちょいと甘いものでも食べて脳にブドウ糖を補給してから、今度は空白にしたところ、つまり書こうとしたが書けなかったところを参考書を見ながら埋めていきます。
ここで、実力がじわじわとついている感じがしてきます。
このとき、全然知らなかったことを発見しても、まだそこに書かなくていい。
いま手持ちの知識を強化することが第一なのです。目的を誤ってはいけません。
発見したことは当面は自分のレベルを超えているのだから、本にチェックを入れて後で熟読しましょう。

誰かに見せるわけではないので、見栄えが悪くても気にしない。
しかし、それでは気が済まない人というは、後でより高品質のものにバージョンアップすることにして、デッサンのつもりでなにしろ書きましょう。
最初からすごいものを書こうとしても書けないものです。
また、結局このデッサンが後々まで一番便利だったりするものです。

非常にまずいのは、「要点整理」みたいな形ですでに誰かがまとめたものを、ほぼそっくりそのまま左から右へ書き写していく方法です。
これは体裁は整っているし早く終わりますが、勉強した気になるだけで全く実力がつきません。
自分の頭を使ったことにならないし、「要点」以外の部分に目が行きません。
苦労は多くても手づくりがいちばん自分のためになることを強調しておきます。

授業風景

間違えたところから書く

たとえば歴史のまとめをするときには古代文明から順番にやりがちですが、これは実はとてもまずいやり方なのです。
参考書を横に置いて始めると、参考書がそのような編集になっているのでそうなってしまうわけです。
しかし、その方法では途中で飽きてしまって、入試に必ず出る近代・現代までとうてい到達できません。
入試に出にくいところほど詳しくて、出やすいところほど尻すぼみに不勉強になる…では困りますよね。
多くの人は近代・現代が苦手なのだろうから、こちらから遡るほうがまだ有効です。
だが、ベストではありません。

ときどき定期試験や模試があります。
その試験で「全く無知ではなかったけれど、理解が中途半端で満足に得点できなかった」という部分がきっとあります。
今のうちにそこを整理して完璧にしておけば、次回出題されたときにはどんな問われ方をしても大丈夫なのではないでしょうか。
全く勉強していなくてまるまる解けなかった、という部分ももちろん勉強しますが、そこはまとめをする前に参考書などを熟読すべきです。
知識がゼロではまとめはできません。

そして、せっかくそこを間違えたのだから、この機会を大いに利用しましょう。
間違えたところの周辺を含めた拡張版のまとめをします。
たとえば、(初歩的なことで恐縮だが)「管領」と答えるべきところを間違えたとします。
まず、勉強の下手な人は「室町幕府の将軍の補佐役は管領だ」と憶えて終わりにします。
普通の人は室町幕府の全役職を整理し、多少上手な人は鎌倉・室町・江戸の3幕府の役職を総整理します。
さらに上手な人は「名称は同じでも役割が違うもの」「名称は違うが役割は似ているもの」について確認します。(心当たりのない人は、勉強しよう!)。「管領」を間違えただけなら1点か2点のことです。
しかし、その後の勉強いかんによっては10点分にも20点分にもなり得るのです。

解けなかった部分こそ整理するべきなのであって、順序を気にすることはありません。
こういう勉強のためにルーズリーフはとても便利だし、ただの白紙に書いたものを束ねておくだけでもOKです。

授業風景

「書いたものを憶える」のか

まとめをしようとするとき、たいていの場合それは何かに書いてあることです。
それをなぜ自分でわざわざ書くのか?…と考えてみると、それは書き(描き)ながら考え、整理・記憶するために違いありません。
手を動かしている最中は脳も活性化しています。
一方、書いてしまったものを「目で追う」という仕事は、“作品”を楽しむためであれば良いが、記憶するためにはあまり向いていない(どころか、眠くなってきます)。
また、「憶えるのは書いた後で」という姿勢でやっていると、書いている時には身が入らないうえ、「キチンと仕上げる」ことに気持ちの重心が移ってしまって、効果が上がらないわりに時間ばかりかかります。

書く過程こそが勝負。極端なことを言えば、書いてしまったものに用はない。
捨ててしまってもいいくらいです。
したがって必要以上にキチンと書く必要はありません。
また、書店で売られている『要点整理』みたいなものとか、誰か(教師とか)がまとめたものには大した価値はないことがわかると思います。「自分もそういうものを書いてみよう」
という気にさせてくれる、という一点を除いては。
教師が多くのことを記憶しているのは、授業の準備として、または生徒に配るためのまとめを自分の頭でしているからです。

自分で書いた“作品”に愛着が湧き、それを持ち歩いたとしても、「持ち歩く」だけになりがちです。
「気の向いたときにぱらぱら眺める」のでも不十分です。
眺める時間があるなら、もう一度書いたほうが良いでしょう。
そのためにいつもメモ用紙を持っていると良いのです。

「書いたものを憶える」方式に向くのは、ノートの1ページを使うような大きなものではなく、公式や頻出事項または盲点をワンポイントとしてカード化したものです。
これらは、「憶える」というよりは、もう頭に入っているはずの事柄を試験前日や開始直前にチェックするのに有効だ(切羽詰まっているので頭がよく回ります)。
それで受験を控えた中3生にはよく勧めているのです。
少し例を挙げておくので試してみてください。

数学

「扇形の面積と円錐の側面積」「平行四辺形になる条件」
「平均値・中央値・最頻値」「二次方程式の解の公式」

英語

「one of the最上級+複数名詞」「比較級than+any other単数名詞」

国語

「よく間違える漢字」「副詞と連体詞」「未然形+『ば』で仮定、已然形+ 『ば』で確定」

理科

「化学式や化学反応式」「実験器具の使い方」

社会

「輸出品目別ランキング」「重要な事件の年代」

なお、もうひとつ「書いたものを憶える」方式で効果が上がるとすれば毎日欠かさずにやる場合です。
毎日何度も見て網膜に焼き付けるのです。
この目的に適うという点ではトイレの壁に勝る位置はないと思います。
家の中で唯一「どうしても見てしまう場所」だからです。
だまされたと思って、たとえば日本地図でも貼ってみることをおすすめします。

授業風景

テーマをさがす(中学生の場合)

歴史の場合、よく勉強している人でも、普段は時代ごとの整理(ヨコの整理)に終始していることが多いと思います。
そこで発想を変えて、外交なら外交、農業なら農業、というように歴史全体を通したテーマ別の整理(タテの整理)をしてみましょう。たとえば、こんなテーマが思いつきます。

  • 政治家とその仕事
  • 法令
  • 戦乱(よく2つセットになっている)
  • 外交(中国・朝鮮)
  • 外交(欧米諸国)
  • 条約
  • 農業技術
  • 農業制度
  • 経済(農業と一緒にやるといい)
  • 宗教(おもに仏教)
  • 書物
  • その他の文化 …など

勉強のはじめの段階ではヨコの整理が中心になりますが、それだけでは知識はなかなか定着しません。
ヨコの糸にタテの糸が組み合わさってこそ、しっかりとした歴史の知識になるのです。

やってみるとわかりますが、あるテーマに沿って整理をしていくと、それで一度歴史全体を復習することになります。
テーマを替えて整理するたびに全体を通した復習をするので、ものすごく見通しが良くなっていきます。しかも、一つひとつの復習が重要なポイントを押さえたものになっているはずです。似たような問題集を何冊もやる気はしないだろうし、やっても大した成果は上がらないものですが、これだと短い期間でめきめき実力がつきます。
問題集を解くというのは結局受け身の勉強であるのに対し、自分で内容を決めてする勉強は、やっている最中に脳がものすごく活性化しているのです。

地理もやってみましょう。

世界地理

  • 山脈・平野・河川
  • 気候帯
  • 3大宗教+1
  • 小麦の産地
  • 米の産地
  • 酪農地帯
  • 地下資源の産地
  • 重工業地帯 …など

歴史ほどきれいな“タテの整理“にはなりませんが、「それはやっておかないとマズイ」と思う人は多いはずです。

  • 山脈・山地・河川・平野・盆地
  • 気候
  • 農業・畜産業
  • 工業地帯・地域
  • 貿易
  • 政令指定都市と地方中枢都市 …など

日本の農業でも、とくに君たちの頭の中が混乱するのは野菜の栽培に関することだが、これは対になっているものとセットにして整理するといいでしょう。
つまり、抑制栽培-促成栽培、近郊農業-輸送園芸農業、施設園芸農業-露地栽培、といった具合です。
果樹ならミカンとリンゴはかなり対照的です。こういうことを地道にチェックしていかないと、得点はなかなか増えないものです。

日社会科全体では、ASEAN、GHQ、GDPといった略語30くらいの知識が高校入試では必要なため、これも整理しておきたいところです。
整理したらトイレの壁に貼りましょう(家族にも感謝されるにちがいない)。

今回は社会科について述べたが、「テーマをさがす姿勢」は他の教科でも重要です。
理科ならたとえば「化学式」や「化学反応式」、英語なら「be動詞を使う文」や「よく使う前置詞」など。
数学や国語でも工夫できるにちがいないのです。

終わりに

真の意味での国語力とは日本語で記された思想や、情報を読み自分の思考を表現するための人生を生きる実力のひとつです。
ある人は「丈夫な一丁のよく切れるナイフ」と表現しています。

一丁のナイフを絶えず磨いていれば、入試の国語はたやすいものとなっていくでしょう。